a turning point

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その本を友人から借りたのは3月末だったから、
読み終えるまで、3ヶ月近くかかったことになります。

巻末の解説を読み、そこに書かれていることとの相似形を
自分の内に感じました。

『転形期にあってはいつも、
世の中の秩序、約束事は、すべて一度、無と化す。
そしてその真空と混沌のなかから、
次の世界の秩序、新しい約束事が急激に立ち上がってくる。
ゲーテはその生涯を通じて、
そうした転形期の真空と混沌と変化をわが心と身体で
誰よりも深く体験した。
そしてそのことがゲーテの視野と思考を大きく深いものにした。』
(ファウスト Faust I・II, J・W・ゲーテ, 柴田翔=訳)

すでに内在していたものを表出させるトリガーを引く、
という、来るべき時が来て、
これまで何とか折り合いをつけ均衡を保っていた心が
内へ向かって崩れ落ち、
その先で、空虚と愚かしさを見出すしかなかった日々。

その間読んだ『生きるとは、自分の物語をつくること』(河合隼雄・小川洋子)にはまた、
こう書かれていました。

『死に続く生、無の中の有を思い描くこと、
つまり物語ることによってようやく、
死の存在と折り合いをつけられる。
物語をもつことによって初めて人間は、
身体と精神、外界と内界、意識と無意識を結びつけ、
自分をひとつに統合できる。

人間は表層の悩みによって、
深層世界に落ち込んでいる悩みを感じないようにして生きている。
表面的な部分は理性によって強化できるが、
内面の深いところにある混沌は論理的な言語では表現できない。
それを表出させ、表層の意識とつなげて心を一つの全体とし、
さらに他人ともつながってゆく、そのために必要なのが
物語である。』

崩れ落ちた地には、もはや道など見えない。
被害意識と甘えの投げやりな気持ちに苛まされながらも、
これらの読書から、
自分に必要なプロセスへの指南を見出した思いでした。

すべてはそうなるべくして起っているのです。
受け入れられないとか、想定外とか、
そんな次元の話ではないのです。

ある種の破壊を経験したのなら、
そこからある種の創造も経験できるということでしょう?
もういい加減、今年の夏至という転換点がやってきたのですからね。
そう自分に葉っぱをかけながら、このブログを書いています。

さて。

そんな日々を送りながらも、
ささやかな楽しみを手放すことは、さすがにできませんでした。
それはやはり、"お茶のひととき"でした。

ディンブラ・デスフォード茶園(青山ティーファクトリー)は、
その'飲み応え感'と、飽きの来ないふくよかな香りに、
いつも満足しています。
恵さん、ありがとうございます。

あんこを炊いて、あんトーストモーニングにした日も、
幾つか焼き菓子をこしらえて、アフタヌーンティー風にした日も、
このディンブラで紅茶を淹れました。
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(旧 皐月二十七日己卯 夏至)
# by raisinsand | 2017-06-21 08:40 | Comments(0)

the sound of the ocean

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千本浜...


久しく聞いていなかった声が微かに響いた。

夕暮れ時、ふとそんな気が起きて、

夏至も間近の夕日を眺めに、出かけました。


車を降りて防波堤を上ると、

目の前に広がる海景よりも先に、

引いては寄せる波の、さらさらとやわらかな音に、

心を奪われました。

玉砂利のこの浜で、こんなに心地よい音を聞いたことがあったろうか。

そわそわと落ち着かない気持ちのまま、波打ち際まで歩きました。

足の裏には石ころのゴロゴロとした感触。

潮の香りも懐かしく、

次第に久しぶりの浜辺にも慣れることができて、

日の沈むまで、波音と涼しい微風を味わいました。



(旧 皐月二十五日丁丑)
# by raisinsand | 2017-06-19 21:42 | Comments(0)

Alfons Mucha exhibition

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プラハからやってくる展覧会、
ということへの微かな思い入れは
最終日まで続きました。

訪ねてみましたら、入り口には長蛇の列。
70分待ちとあり驚きましたが、並びました。
その間、行列をなす同志たちを観察したり、
あらためて美術館の建物を眺め回したり。



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展示室は人で溢れかえっていましたが、
それはどうでもよいことでした。
壮大な画面を前に、ただ雲を掴むような心持ちとなり、
近くで見入り、遠くから眺めました。
それらは皆、うっすらと靄がかかっているように見え、
仄かに発光しているような箇所をもっていて、
その美しさに魅せられました。

生と死、悲哀と美、混沌と調和の長い歴史を、
ひとつの物語として、
叙事詩という作品群に昇華させた画家の、
斬新さと緻密さ、その挑戦に、驚嘆するばかりでありました。


写真は、撮影が許可されていた作品の一部と、
美術館のホールに展示されていた、
プラハからやってきたマリオネット。


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(旧 皐月十二日 甲子)
# by raisinsand | 2017-06-06 14:13 | Comments(0)

Vangi sculpture garden museum in May

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名前、覚えようと思っていて、

やっぱり忘れてしまったよ。

可愛らしい花よ。
# by raisinsand | 2017-05-29 22:37 | Comments(0)

Makino Botanical Garden 2.

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入園チケットと一緒にもらった
マップのことすら忘れ、
ただひたすら、気の向くまま歩いた。



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もうあじさいの季節だった。





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夏臘梅。
涼しげで綺麗だった。




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一日ではとても足りない。
昼過ぎには薬草園観察ツアーにも参加した。
次回はゆっくり展示館を見学したい。



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もう一回くらい鰹をいただきたかったが、
羽田に戻ってお疲れさまのカレー。



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# by raisinsand | 2017-05-21 16:31 | Comments(0)

Makino Botanical Garden on 20/May/'17

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正直、ここを訪れること以外
頭になかった。




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安曇野ちひろ美術館、
御殿場とらや工房、
とらや京都一条店。
いずれも訪れた後知ったのだが、
好きな場所に共通していたのは、
内藤廣氏の設計による建築ということだった。

同氏の設計によることを、
あらかじめ知って訪ねた建築は、
ここが初めて。

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温室の熱帯植物に囲まれて、
しばし恍惚としてしまう。




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# by raisinsand | 2017-05-21 16:14 | Comments(0)

Kochi City on 19/May/'17

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センダンが咲き、
辺りに良い香りを漂わせていた。

センダンは、高知を訪れて覚えた木。


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夕方5時を回っていたので、
天守閣までは上れなかったけれど、
かっこよい城壁に沿って歩き、
気持ちがよかった。


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大通りの街路樹がせいせいとしている街は
本当にいいなぁと思う。

西日を浴びた緑が青空に映え、
美しかった。

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ご当地ビール。
かぶせ茶を使っているらしい。
お茶が濃い。
また機会があったら、
今度はジョッキで飲んでみよう。


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路面電車で育ったわけでもないのに、
なぜだかどうしようもなく
郷愁を誘われる。
もっと路面電車の走る街を旅したいと思うし、
乗りたいと思う。


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早朝や深夜のトラムは、
より郷愁を誘う。



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# by raisinsand | 2017-05-21 15:29 | Comments(0)

10. May. '17



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雨が降り、
緑も、さらに深みが増してきたようです。

芍薬の艶やかな花の色や、抹茶の色。
暮らしに寄り添う色と共に、
心惹かれたのは、
セピア・ブルーと、セピア・インディゴ。

それは、写真美術館で観た、
海景の作品に映り込んでいた、美しい色。

さらに今宵は、
「失われた色を求めて」という
ドキュメンタリー番組も観て。


色と出合いながら、
取りこぼしかけていた時間を、
少し取りもどせたかのように
感じた一日でした。


(旧 卯月十五日丁酉)
# by raisinsand | 2017-05-10 22:59 | Comments(0)

6. May. '17

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花水木の白い花びらの、
縁が茶に焼けてしまったのが、
はらはら風に舞う朝です。

新潟から送られてきたという
粽をいただきました。

端午の節句にいただく郷土食でしょうか。


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笹の葉できっちり綺麗に巻かれた粽。

中は真っ白な餅米、
笹の葉の移り香が爽やかです。
きな粉餡を添えました。


そして、
愛用の茶碗で久しぶりに、
お茶を点てました。
茶碗を両手のひらで受け、
その触り心地に癒やされました。

指先や手のひらが感じるもの。
大切です。


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(旧 卯月十一日 癸巳)
# by raisinsand | 2017-05-06 10:04 | Comments(0)

5. May. '17

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小豆500gに対し、
甜菜糖350g。

そう聞いて、
さっそく餡を煮ました。
昨夜のは、甜菜糖でなく黒糖ヴァージョン。

煮上がった餡を味見をして、
わかばの鯛焼きを思い出しました。

そして今朝は、
餡バタトーストでモーニング。
気分は名古屋の喫茶店でした。
(まだ名古屋でモーニングしたことはないのですが)

餡は、
様々な記憶の宝庫であるのと同時に、
想像の泉、、、

餡なしの人生なんて考えられません...

というのが、
ソウル・フードなのかな、と思いました。



(旧 卯月十日 壬辰 立夏)
# by raisinsand | 2017-05-05 10:25 | Comments(0)