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a place for everything, and everything in its place

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まだしばらく、雨のなかった庭園を散歩したときのこと、
乾いた土の上に、一輪の百合がすらりと咲いているのを見ました。
その百合の姿に、美人だな・・・と思いました。

それから、目黒区美術館で開催されている髙島野十郎展で、
「百合とヴァイオリン」という絵を見ました。
ヴァイオリンの上の百合は、
ただ置かれているのではなく、横たわりながら、
ほんのりと血の通った艶めかしさを漂わせているように見えました。

百合に惹かれるこの頃、、、

空豆おこわ(空豆度高し)、
三つ葉と岩のりの味噌汁、
菊芋の醤油糀漬け、
卵焼き、
ブロッコリと人参の胡麻和え。

初夏ごはんになりました。
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(旧 卯月二十五日癸丑)
by raisinsand | 2016-05-31 19:13 | Comments(0)

grasp all, lose all

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土曜日、友人と真鶴で待ち合わせ、
ワイン・ラバーズ・ファクトリー(WLF)さんの2周年記念のイベントに、
出かけました。

これまでWLFさんのワインの会に何度か参加して、
自然派ワインの魅力を、心底楽しませていただいてきたので、
WLFのお店を訪ねるというのは、ひとつの願いのようになっていました。

その日真鶴のお店には、
蛸の枕さんがたべもの担当でいらしてました。
WLF高橋さん選りすぐりの飲み物にぴったりのプレートと共に、
なごやかなテーブルを、イベントに駆けつけた方たちと囲んで過ごしました。

真鶴まで来たので、そのまま東海道線で実家に帰りました。
夜、父が見ていたテレビ番組を途中から観ました。
タクラマカン砂漠の、今にも砂漠にのまれそうなオアシスに、
目の見えないお父さんとその家族や、
羊飼いのおじいさんとその家族が、暮らしていました。

その番組は辺境の地特有の美しい光を映しながら、
母から娘へと受け継いできた刺繍の、色鮮やかな壁掛けや敷物で彩られた家や、
クマッチと呼ばれる、塩分を含む水で小麦粉をこねて灰の中で焼いた素朴なパンを、
つつましい生活の中に織り込むように描いていました。

ヤコプ父さんは、視力を失いながらも2人の娘と1人息子を育てるため、
日雇い仕事の日々です。

ある日の仕事は、樹に寄生させるために地中に埋められた、
漢方に用いられる根っこのような植物を掘り集める、というものでした。
素手で、体ひとつで、淡々と着実に、まっすぐ掘りながら、植物を集めていました。
そのシーンが、心に焼きつきました。

その番組を見た翌朝も、そのまた翌朝も、
目が覚めると同じシーンが蘇ってきました。

シーンの再生を、心の奥底が指令しているかのように。
そのシーンから何度でも感じとろうというように。
貴く透明な光の片鱗を。

(旧 卯月二十四日壬子)
by raisinsand | 2016-05-30 19:05 | Comments(2)

handsome is that handsome does

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『・・・物を物以上に生かし、
日常の些事にわたって何一つおろそかにせず、
人々の暮らしを愛で、
天啓という次元にまで物を引き上げていった。

私が次第にその思いを募らせ、
松園の器量の深さに畏敬をもつようになったのは、
「夕暮」「晩秋」などの後期の作品によってである。

松園の描いた女性はいずれも既に古典の領域に入り、
あきらかに現代の女性とは一線を画している。
もうどこにも松園の描く女性はいないといっていい程である。
ことに青眉という今の我々にとっては少なくとも奇異な風習を、
闇夜の蚊帳にとまった一瞬の蛍にたとえて賛美している。
たしかに松園の描く青眉の婦人は、
松園自身の言葉をかりるまでもなく、
ふるいつきたいほど美しい。


志村ふくみさんの文章を読むにつれ、
わたしの中にも思いが募りました。
ちょうど五島美術館で「近代の日本画展」が開催中で、
松園の絵が展示されていると知り、
足を運んだのでした。

『・・・こまやかな精気の波動をうけるにこの上もなく敏感で、
厳しい修練の繰り返しの上に研ぎ澄まされた感性を生かして、
ほぼ完璧に近い画面構成をつくり出している・・・


志村さんの文章に誘発され、
美の高み・極みの一端に、微かにでも触れることができれば、
と思い至ったのですが、
美術館にて他の画家の作品に混じって展示されていた
「上臈の図」「月下佳人」の貴婦人を前に、
しばしの間、夢見させて頂きました。

(旧 卯月二十一日己酉)
by raisinsand | 2016-05-27 23:21 | Comments(0)

honesty is the best policy

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おはようございます。

昨夜帰宅してポストを開けたら、
ちいさな小包が届いていました。
ありがとうございます。

今朝は目覚めるなり、お茶を淹れましょう!とはりきってしまいました。
今いちばん気に入っている茶葉でたっぷりと。

ころん と愛らしい友人手製の穀物おやつをお皿にのせて、
さらに福岡・中園日渉園のドライフルーツ柿と、
第3世界ショップのドライマンゴ、メープルアーモンドもお友に。
たっぷりのお茶には、このくらい添えたいな。

昨日はちょっと気になっていた映画を観にいきました。
なんとなく予想は付いていたけれど、
途中から心が全開されて、涙が止らなくなりました。
でもひとりだったし、まったく抵抗せずに涙を流していたからか、
映画が終わってトイレに直行して鏡を見たら、
ただそこにはさっぱりとした顔が映っていました。

またひとつ、心に風穴が開けられて、
爽やかな風が吹き渡っていったように思いました。
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(旧 卯月二十日戊申)
by raisinsand | 2016-05-26 08:39 | Comments(0)

it's comparison that makes men happy or miserable

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甘く、爽やかな初夏の香りに包まれています。

ニュー・サマー・オレンジ、なんて、
どなたがどんな風に思いついた名前でしょう・・・

りんごのように皮をむき、
実の周りの白い部分ごと味わう、
このかぐわしく好ましい柑橘を今朝もいただきました。

ラムレーズンとオレンジのマフィンは、
綺麗に刻まれたピールが生地に散りばめられており、
驚くほど新鮮な香りを楽しませてくれます。

先週もふと引力に惹かれるがままに出かけてしまった、
つくし野のカフェにて求めたもの。
帰ってすぐ冷凍庫に寝かせていたものを、今朝の食卓に。

話は急に飛んでしまいますが、
最近タイトルに付けているのは、いわゆる諺です。
ある本から、今日この日の自分に向けて選んでいます。
そろそろ、その本から選べる諺も尽きてきました。。。
核心に近い諺がいくつか、残っています。

(旧 卯月十九日丁未)
by raisinsand | 2016-05-25 08:21 | Comments(0)

heaven helps those who help themselves

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古代米入り玄米ごはんに、大根葉炒めと梅干、
空豆とエリンギとゴーダチーズの春巻、
卵焼き、
割干し大根の煮物。

週明けのお弁当です。

暑くなってきたな、梅雨も間近だな、と感じるようになると、
思い出す言葉があります。
二子玉川にお料理を習いに行っていた頃、
やはりこんな季節だったと思います。

「油断大敵」ですからね。

先生の言葉が、奥まですっと入ってきました。
身体に必要なオイルが足りなくなると、
バテやすくなりますからね、ということだったと思います。

暑くなって(さらに蒸して)くると、
なるだけ火を使わずさっぱりしたもの、
というふうに食事の内容の比重が傾きがちで、
それも季節だ、くらいに思っておりました笑。

楽だしいいや、、、と思っているうちに温度湿度が増していき、
結局スタミナ不足になって、
溜息まじりの日々になっていたように思います笑。

そんなことを振り返りながら、
春夏秋冬、旬の変化を愉しむことと、季節を問わない料理の基本と、
両方大事だね、とみずから戒めるような季節が、
ちょうと今なのです。

(旧 卯月十七日己巳)
by raisinsand | 2016-05-23 12:05 | Comments(0)

a rose by any other name would smell as sweet

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家から駅までの道、薔薇好きの家が何軒か有り、
庭先で、それはそれは沢山の花を、まさに今、咲かせています。

そよと吹く風にのって漂う香に思わず足を止めたり、
雨露に濡れた艶っぽい姿に、思わず足を止めたり。

家の花瓶には芍薬を飾っています。
花屋さんに教えてもらったように、
堅く閉じた蕾をやさしく指でもみます。
そうしてしばらくすると、いつの間にか蕾がふわりと膨らんでいて、
また気づくと、大輪の可憐な姿を見せてくれます。

鮮やかな赤紫や、やさしい薄紅色の芍薬も飾りましたが、
今は、ユニバースターという白い芍薬。
よい香りもしてきました。

そこはかとなく香る花が、
花、なのだなぁ。

(旧 卯月十四日壬寅)
by raisinsand | 2016-05-20 23:27 | Comments(0)

thinking is very far from knowing

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意外な見落とし、ということもあるものです。

10年以上は通っているカフェがあります。
Margaret Howell Jinnan Cafeです。
紅茶を楽しみに出かけるそのお店のオリジナル・ティーが、
英国 Postcard Teas にオーダーしたものだったということ。

これは、私にとって重大な(?)見落としでした。

Postcard Teas と、そのオーナーのティム・ドフェイ氏のことは、
ずいぶん前に、ある雑誌のお茶特集で紹介されていたのを読み、
知りました。

世界各国の茶園を訪ね歩き、自身の舌と鼻で確かめたうえで、
主に小規模かつハイクオリティーな茶葉を生産する茶園から、
買い付けされているそうです。

その後、お茶に関する本などで、何度かお見かけするようになって、
以来、いつか訪れてみたい憧れのお茶屋さんと、そのオーナーさん、
ということになっていました。

それが先日、思いもかけずそのティム・ドフェイ氏による、
Margaret Howell Cafeのオリジナルティーのお話しを聞く会に、
参加させていただいたのでした。

身近な場所が、Postcard Teasと繋がっていたことを知り、
とても嬉しかった上に、
ティムさんのお茶のデモンストレーションを間近に拝見し、
そのお茶のテイスティングしながら、
Q&Aでお話しまでさせていただきました。

お茶とは感性のたまもの、ということを肌で感じることができました。

ティムさんは、お茶を熟知されており、
計量スプーン、温度計、タイマーなど数値で計るものはまったく用いずに、
五感に訴えかけるお茶を淹れてくださりました。

お茶には紅茶・中国茶・日本茶とバリエーションがあり、
さらにダージリン・アッサム、とか、玉露・かぶせ茶、など、
選択肢も限りなくあります。
その中から、今、何のお茶を淹れましょうか・・・ということも、
その時のフィーリングに従えばよいし、

お茶をライトにするか、ストロングにしたいかも、
その時の体調やフィーリングで、
湯の温度や抽出時間を自由に変えていけばよいのです。

そうやって、自身と(一緒にお茶を飲む人がいたら、その人とも)
対話しながらお茶を淹れ、飲むひととき。
癒やしであり、活力の源だな、とあらためて思いました。

夢のような、Tea Presentation by Timothy Doffay の
ひとときでした。

カフェでは、お茶と合わせるお菓子も用意されていました。
写真左手前から時計回りに、
小麦粉を用いずオレンジとアーモンドで焼いたケーキ、
胡桃入りショートブレッド、ジンジャービスケット、
甘くしたクリームチーズをのせたシナモンスコーンでした。
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(旧 卯月十三日辛丑)
by raisinsand | 2016-05-19 10:04 | Comments(2)

ask much, know much

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すっかり魅了され、
カフェの人に聞いてから、
撮らせていただきました。

4月に展覧会したものを、
まだ片付けずにいるのだとか。

溶接業を生業としている人の作品で、
日々、仕事を終えてから、黙々と創作に没頭されているのだそうです。

他に、ロベール・クートラスへのオマージュのような、
すてきな仕掛けのオブジェもありました。

(このまま片付けないでいてください...)
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by raisinsand | 2016-05-17 17:50 | Comments(0)

diligence is the mother of good luck

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朝が来るたび、そこはまっさらになっている、

と思うと、とても気楽で爽やかです。

そこに、ゼロからこつこつと積み上げていく。

その日限りの、ささやかな幸福感を。

夜眠りについて、ふたたび朝がやって来る頃には、

そこはまっさらになるのだから、

別にがんばって積み上げる必要もない。

ただ、こつこつとその日の分を積み上げるだけ。

(旧 卯月十一日己亥)
by raisinsand | 2016-05-17 07:49 | Comments(0)