from the ocean breeze, to the forest wind 1/3

c0038561_14222.jpg


話を聞かなければ、
そこへ行こうと思わなかったろうし、
行こうにも、
さらにいくつかの条件が重なった上で、
ようやく辿り着いた、というところだろう。


実のところ、
行きたいということすら言い出しにくく、
それとは裏腹に旅への想いに押されて計画を立て、
そっと家族に3日間ほど行ってきますと告げて、
一応の了解も得、伊勢を訪れたのでした。


**24. July. 2017 (mon.)**

三島から名古屋方面の新幹線に乗車。
朝の通勤客でほぼ満席でした。
富士山が望めるはずの車窓の向こうは、
黒く重たげな雲また雲。

豊橋で下車して名鉄に乗り換え、
変則ルート経由で遅めの名古屋モーニング。

c0038561_9492710.jpg


c0038561_834249.jpg

名古屋からは、JRの快速みえ号にて伊勢へ。
2両編成で、しかもディーゼル。
このローカルでノスタルジックな列車で、
間もなく大都市を抜け、四日市の工業地帯も過ぎて、
伊勢湾の西岸をぐんぐんと南下していきました。
お隣席のご婦人の居眠りに、
時折こちらまで引き込まれそうになるのだけれと、
ディーゼル列車の揺れと、車窓の向こうの流れゆく景色は、
退屈ではなく、心愉しませてくれるもの。

蒲の穂が幾筋も伸びている原っぱ。
すでに出穂した稲たちが風にそよぎ、海原のように見える田園風景。
濃灰や赤茶の瓦屋根の立派な家屋が軒を連ねる集落。


c0038561_1033719.jpg


気づけば津を過ぎ、松坂を過ぎ、伊勢市に着いていました。
ここで一旦下車。
外宮とは反対側の出口から通りに出て、
旅前の下調べで知ったカフェを目指しました。

曇り空なのに、
アスファルトからは、むっとするような湿度を含んだ照り返し。
歩きながら防ぎようもなく、汗が流れるばかり。
思ったよりもお店まで距離があったようで、
お昼をだいぶまわったことでもあったし、
こんなことなら、まっすぐ二見浦まで行けば良かったと、
後悔混じりに足取りを速め、ようやく辿り着いたカフェ。
涼しい店内のテーブルで、お冷やのグラスと、
自由にお代わりをと小さなデキャンタを受けとると、
後悔は来た甲斐に変わりました。
午後3時までオーダー可能というランチメニューから、
季節の香り御膳というのをお願いして、
その後身も心も満たされ、お店を後にしました。

そして向かうは二見浦。
友人から、外宮さんと内宮さんをお参りする前に、
二見浦に行くといいよと教えられていました。

c0038561_10201037.jpg


私も含め、二見浦駅で下車したのはごく数人。
駅から海辺の神社や夫婦岩へと続く道も、しんと静まりかえっているほど。
迷うような道ではなかったので、さぁて!と気を入れ直して歩きました。

旅館や土産物屋の古い建物、松の並木と通り過ぎ、
二見興玉神社の鳥居が見えたところで大粒の雨が落ちてきました。
鳥居をくぐり神社の手水舎まで歩いて、しばしの雨宿り。
見回すと、境内のあちこちに蛙さま。

c0038561_14424272.jpg


注連縄で結ばれた夫婦岩の向こう、海中のいずこかに神石が鎮座するとのこと。
小止みの中、見えないものを注視する気持ちでしばらく海を見つめ、
この日のお参りは終わりました。

c0038561_1503520.jpg


今回の旅は、伊勢神宮と、伊雑宮はまず訪ねたいと考えていたので、
その中間にあたりそうな鳥羽に2泊分の宿をとりました。
二見浦駅に戻ると、鳥羽方面の電車は出たばかり。

ホームでの1時間にわたる電車待ちも、夕風の涼やかさの中での休憩と思い直し、
読書でやり過ごせばあっという間でした。


c0038561_14325774.jpg

by raisinsand | 2017-07-27 15:45 | Comments(0)
<< from the ocean ... 11. July. '... >>