11. July. '17

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最近、ある発見をしました。
それは、部屋の置き時計のことなのですが。

針まで白い、ぽってりとしたシルエットの置き時計。
(当初はアイボリー。今は随分とクリームがかって...)
社会人になって久が原に住み始め、それからしばらくして、
たぶん今も続いている自由が丘の雑貨店で買い求めました。

以来、付き合いの長い置き時計なのですが、
長いこと、眠るときはその時計を遠ざけていました。
すなわち、その時計を寝室に置くことはなかったのですが、
それは時計の秒針が時を刻む音のせいでした。

これまで、時計の秒針が時を刻む音というのは、
睡眠を邪魔するものだ、と思っていました。
寝入ろうにも、時計の音を耳が拾ってしまうのです。
それが気になりだすと、なかなか眠れない・・・
夜中にどこか遠くでパトカーや救急車のサイレンが聞こえても、
ご近所さんの物音や話し声が聞こえても、
それは差して気になるものでもないのに・・・。

昼間は全く聞こえないのに、
夜、寝静まる頃、ようやく聞こえ始める時計の音。
微音のはずなのに、
その音が刻む規則的なリズムには、始まりも終わりもないような、
ひたひたと時に浸食されるような、
たまらない気持ちにさせる何かが"以前は"ありました。

それが今、自ら好んで聞き入ってしまう音となったのです。
時計から聞こえてくるのは、少し乾いていて、
くぐもっているような、懐かしくやさしい響き。
昼と夜と関係なく、のどかに、のんびりと、繰り返されるリズム。

寝室以外にこの時計を置く場所もなくなり、
だからと言って、これまで相棒のように一緒に暮らしてきた"時計"を、
電池を入れずにどこかに放置しておくことはしたくなかったので、
音のことを気にしながらも傍に置くようになって数ヶ月。

発見と言うにはささやか過ぎる、
時計の針の刻む音に関する、気づき。
それとも、音に対する単なる慣れとも言えそうな、
取るに足らない変化。

どちらでもよい微妙なことですが、
ひとつ、書かせていただきました。

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(旧 閏皐月十八日 己亥)
by raisinsand | 2017-07-11 21:34 | Comments(0)
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